人生やり直しロードマップ

人生を詰みそうな人にネタとか何か伝えるブログ

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生きている意味を問い直す小説トップ5

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親ブログから引っ越してきました。

「あなたの生きている意味は何ですか?」

やりたいことがない。生きている意味が無い。長生きなんかせずに若いうちに死にたい。

 

 親の引いたレールに沿って生きてきて、自分は何がしたいかわからなくなったとき。ずっと他人に疎まれて、捻くれて斜に構えて幸せを見失ってしまったとき。忙しい日々に忙殺され、自分を見失ってしまったとき。この先、自分には明るい未来なんて来ない、そう思って諦めているとき。そんな諦めと無気力な日々を送っている皆様に捧ぐ、生きる意味を見つける小説たち。

 

 今回は人生が詰んでおり、睡眠薬を買い込んだ僕が実際に読んで心を打たれたもの5冊を厳選して紹介します。 では、見ていきましょう。

5位「空色ヒッチハイカー」 橋本紡 著

空色ヒッチハイカー (新潮文庫)

あらすじ

人生に一度だけの18歳の夏休み。受験勉強を放り出して、僕は旅に出る。兄貴の残した車に乗って、偽の免許証を携えて。川崎→唐津、七日間のドライブ。助手席に謎の女の子を乗せて、心にはもういない人との想い出を詰めて、僕は西へ向かう。旅の終わりに、あの約束は果たされるだろうか―。

 天才の兄に憧れ、敬い、その背中を追いかけた秀才の主人公。彼が十八の時、遠くへ行ってしまった兄。彼方にある約束を叶えるため神奈川から九州の西まで途中出会うヒッチハイカーとの交流をしつつ主人公はドライブを続ける。

 生きている意味なんて大げさかもしれません。でも周りの人から見ればどんなに取るに足らないものであって本人にとっては大切なものは確かに存在する。大人になる前の青臭い人生をまっすぐに描いた青春小説。

 

4位「MOMENT」 本多孝好 著

MOMENT (集英社文庫)

あらすじ

死ぬ前にひとつ願いが叶うとしたら…。病院でバイトをする大学生の「僕」。ある末期患者の願いを叶えた事から、彼の元には患者たちの最後の願いが寄せられるようになる。恋心、家族への愛、死に対する恐怖、そして癒えることのない深い悲しみ。願いに込められた命の真実に彼の心は揺れ動く。ひとは人生の終わりに誰を想い、何を願うのか。そこにある小さいけれど確かな希望―。静かに胸を打つ物語。

 心情描写と力強い意思を感じる地の文に定評がある著者による連作集。

 主人公の目を通して、数々の余命わずかな患者たちの最期の願い事について描いた物語。決して奇跡なんて起こらないし、ご都合主義も無い。ただ目の前にある死という現実を前にして人は何を願うのか。叶えれば何が変えられるのか。是非確かめてみてください。

3位「ラン」 森絵都 著

ラン (角川文庫) 

あらすじ

9年前、家族を事故で失った環は、大学を中退し孤独な日々を送っていた。ある日、仲良くなった紺野さんからもらった自転車に導かれ、異世界に紛れ込んでしまう。そこには亡くなったはずの一家が暮らしていた。やがて事情により自転車を手放すことになった環は、家族に会いたい一心で“あちらの世界”までの道のりを自らの足で走り抜く決意をするが…。

 著者は「西の魔女が死んだ」「DIVE」など大ヒット作に定評がある直木賞受賞の実力派。生きていることは 失うこと。哀しみ、不幸、理不尽…でもそれだけじゃない。別離と忘却だけが人生じゃない。駆け抜けた先、遥彼方にある何かを信じるかのように走る。生きて、前に進むことの大切さ。そんな当たり前のことにもう一度気付ける感動の一冊。

2位「いま、会いにゆきます」 市川拓司 著

いま、会いにゆきます (小学館文庫)

あらすじ

大好きだった妻の澪が亡くなって1年、身体にさまざまな不具合を抱えた巧は、町の小さな司法書士事務所に勤めながら、6歳になる一人息子の佑司とひっそりと暮らしていた。再び巡ってきた雨の季節の週末、いつもどおりの散歩に出かけた町はずれの森で、この父と子二人に奇跡が訪れる。哀しい未来を知りながら、それでも愛しい存在に向かって発せられる言葉。その深く強く優しい決意に、きっと心打たれるはずです…

 映画化もされ、もはや説明不要の一冊。

 ですが所謂「人が死ぬ感動」の押し売りのイメージも強い方も多いと思います。パニック障害を抱え、最愛の妻を失い、多くの幸福を諦めた主人公。欲張らずつつましく息子と暮らす細やかな日々。そこに現れる”亡くなった”妻との雨の季節での束の間の再開。約束された別離。失うことが解っていて何を残せるのか。何を伝えらえるのか。幸福とは決して測ったり比べたりするものでは無いと。一番大切なことについてそっと教えてくれる一冊。

1位「三日間の幸福」 三秋縋 著

三日間の幸福 (メディアワークス文庫)

あらすじ

 「どうやら俺の人生には、今後何一つ良いことがないらしい。」
寿命の“査定価格”が一年につき一万円ぽっちだったのは、そのせいだ。未来を悲観して寿命の大半を売り払った俺は、僅かな余生で幸せを掴もうと躍起になるが、何をやっても裏目に出る。空回りし続ける俺を醒めた目で見つめる、「監視員」のミヤギ。彼女の為に生きることこそが一番の幸せなのだと気付く頃には、俺の寿命は二か月を切っていた…

 原題は「寿命を買い取ってもらった。一年につき、一万円で。」 

 人生が詰みかけた主人公は寿命を三ヶ月残して売ってしまう。上手くいかない人生を諦めかけ、しかしプライドから全てを捨て去ることが出来ないやるせない日々。そんな世界を諦観した孤独な主人公が最期に見る幸福とは?生きている意味とは?

 爽快な夏と退廃的な絶望の”美しさ”を極限まで突き詰めた一冊。管理人イチオシです。なんと作者さんのブログではネットの掲示板に投稿した初期バージョンを読むことができる。独特の文体と世界観にハマった人は是非。

原題のSS:三日間の幸福

どこか儚くて哀愁を感じる表紙を書くのはEL9氏。

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彼の絵から何か感じるものがあったら是非本書を手にとって見てほしい。

 

今回はこんな感じ。是非ご賞味あれ。